がんとの闘いに重要な役割を果たすビタミン・ミネラル
多くのビタミンやミネラルは、治療を受ける人の健康にとって重要です。
多くのビタミンやミネラルは、治療を受ける人の健康にとって重要です。こうしたビタミンやミネラルには、①全般的なウェルビーイングを向上する(例:疲労感の軽減など)、②免疫力を高める、③手術後の治癒を促進するという、3つの作用があります。これらの栄養素について、どのように役立つか、何から摂取できるかを詳しく学びましょう。
がん患者さんにとって重要なビタミン・ミネラルとその供給源
ビタミンA - 皮膚、組織、および粘膜の健康に有益であり、結果的に治癒の助けとなります。また、免疫系の反応を向上させます。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの推奨量(レチノール活性当量;μgRAE)は、男性の場合は18~29歳で850、30~64歳で900、65~74歳で850、75歳以上で800です。女性の場合は18~29歳で650、30~74歳で700、75歳以上で650であり、妊娠後期に80、授乳時に450の付加が推奨されています。1
ビタミンAの主な供給源:
- 牛レバー
- ニンジン
- マンゴー
- カボチャ
- メロン
- ゆで卵
- ホウレンソウ
ビタミンB6 - 体に栄養を取り込むのに必要なたんぱく質、脂肪、および炭水化物の代謝や、抗体の産生に不可欠です。また、手術後の治癒プロセスを助けます。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの推奨量(mg)は、男性の場合は18~64歳で1.5、65歳以上で1.4です。女性の場合は18歳以上で1.2であり、妊娠時に0.2、授乳時に0.3の付加が推奨されています。1
タミンB6の主な供給源:
- 牛レバー
- バナナ
- サーモン
- 鶏むね肉
- ポテト
- プラム
- ヘーゼルナッツ
- カシューナッツ
- 牛肉(赤身)
ビタミンB12 - 葉酸と密接に関連しており、抗体の産生や免疫細胞の再生に関与し、体を感染から守るのを助けます。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの推奨量は男女ともに4.0μgです。1
ビタミンB12の主な供給源:
- 牛レバー
- 鶏レバー
- 魚介類
- 牛乳
- ヨーグルト
- チーズ
- 卵
ビタミンC - 手術後の治癒を助け、免疫力を高めるのに役立ちます。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの推奨量は男女ともに100 mgで、妊婦は10 mg、授乳婦は45 mgを付加します。1
ビタミンCの主な供給源:
- オレンジ
- パパイヤ
- イチゴ
- キウイフルーツ
- トマトジュース
- マンゴー
- ブロッコリー
- ケール
ビタミンD - 免疫系の機能に不可欠であり、ウェルビーイングや活力の向上にも極めて重要です。ビタミンDは、腸でのカルシウム吸収を促進し、カルシウムおよびリン酸の十分な血清中濃度を維持することで、正常な骨石灰化をサポートします。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの目安量は男女ともに9.0μgです。1
ビタミンDの主な供給源:
- 鮭の油
- カキ
- 魚
- ビタミンD強化牛乳
- ゆで卵
ビタミンE - 免疫力を高めて、炎症を抑える機能があります。呼吸器系に問題がある人では、免疫系に関連した副作用を軽減します。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの目安量(mg)は、男性の場合は18~64歳で6.5、65~74歳で7.5、75歳以上で7.0です。女性の場合は18~29歳で5.0、30~64歳で6.0、65~74歳で7.0、75歳以上で6.0であり、妊婦と授乳婦は5.5です。1
ビタミンEの主な供給源:
- ヒマワリの種
- ヘーゼルナッツ
- ヒマワリ油
- ピーナッツ
- アーモンド油
- ブラジルナッツ
- アーモンド
葉酸 - 免疫系を構成する抗体や細胞の産生に関与し、治癒を助けます。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの推奨量は男女ともに240μgで、妊娠中期・後期に240μg を付加し、授乳時は100μgを付加します。1
葉酸の主な供給源:
- 鶏レバー
- 牛レバー
- レンズ豆
- オクラ
- 黒インゲン豆
- ホウレンソウ
- 枝豆
亜鉛 - 免疫細胞の成長に関与するとともに、細胞を酸化ストレスから守ります。また、皮膚や膜組織の健康に有益であり、手術後の治癒において重要な役割を果たします。さらに亜鉛は、妊娠中、小児期、および青年期の正常な成長と発達をサポートするとともに、正常な味覚と嗅覚にも必要です。日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、2成人の1日あたりの推奨量(mg)は、男性の場合は18~29歳で9.0、30~64歳で9.5、65歳以上で9.0です。女性の場合は18~29歳で7.5、30~64歳で8.0、65~74歳で7.5、75歳以上で7.0であり、妊娠中期・後期に2.0、授乳時に3.0の付加が推奨されています。1
亜鉛の主な供給源:
- 貝・甲殻類
- カキ
- 赤身肉
- 牛レバー
- 卵
セレン - 免疫系の細胞を酸化ストレスから守り、免疫細胞の1つであるリンパ球の活性に不可欠です。生殖、甲状腺ホルモン代謝、DNA合成、および酸化ストレスや感染からの防御に極めて重要な役割を果たします。3日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、成人の1日あたりの推奨量(μg)は、男性が30(30~49歳のみ35)、女性は25であり、妊娠期は5、授乳期は20を付加します。1
セレンの主な供給源:
- イワシ
- ブラジルナッツ
- モッツァレラチーズ
- ゆで卵
参考:
1 - 厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf
2 -日本臨床栄養学会:亜鉛欠乏症の診療指針2018
3 -日本臨床栄養学会:セレン欠乏症の診療指針2016
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