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がん治療に多職種チームで取り組むことのメリット

がんとは、100以上の病気の総称であり、がん細胞の元となった細胞の種類、遺伝的な違い、体への影響度などの点で異なります。

がん治療に多職種チームで取り組むことのメリット

がんとは、100以上の病気の総称であり、がん細胞の元となった細胞の種類、遺伝的な違い、体への影響度などの点で異なります。

WHO(世界保健機関)は、2020年の最新報告で、今後20年間に全世界で推定1900万人以上が新たにがんになり、その症例数は47%増加すると予測しており、世界的な公衆衛生上の新たな課題となるとしています。

がんは非常に複雑な病気のため、質の高い安全で効率的な患者中心のアプローチによる専門的なケアが必要であり、多職種チームで包括的に取り組む必要があります。

視点の異なる専門家が共同で取り組むことで、包括的なケアプロセスを確立し、確実に患者さん1人ひとりに合った人道的な形で治療することができます。治療を成功させるには、病気そのものの状況と同様に、患者さんの生物学的・心理的・社会的状況も治療計画で考慮する必要があります。

最近の研究では、多職種チームで取り組むことで、さまざまなケアの視点が取り入れられることにより、治療アドヒアランス、症状管理、およびがん予防が向上するとともに、検査や複雑な治療の実施までの所要時間が短縮され、それによって患者さんの生活の質が改善されることが示されています。

多職種医療チームには、臨床腫瘍医、外科医、麻酔科医、放射線療法士、放射線科医、病理医、インターベンション専門家、心臓病専門医、ブレストケア専門家、眼科医、皮膚科医、呼吸器科医、精神科医、内分泌科医、腫瘍遺伝学専門家など、患者さん1人ひとりのニーズに応じてさまざまな専門家が含まれます。
また、以下のようなさまざまな経歴と高いスキルを有するその他のスタッフも、同様に患者さんのケアにとって重要です:

  • ソーシャルワーカー - 患者さんやご家族・介護者の方が社会的・地域的リソースや支援リソースを探すサポートをするとともに、争いごとの仲介をしたり、カウンセリングを行ったりする専門家。
  • がん看護専門看護師 - 患者さんと関わることが最も多くなる傾向があるため、通常、多職種チームでリーダー的役割を果たします。腫瘍専門看護師は、専門的なケアに重点を置き、患者ケア全体の目配り、薬の投与、治療の実施、教育戦略の計画づくりに加え、症状管理や救急ケアの実施など、幅広い役割を担っています。
  • がん性疼痛看護認定看護師 - 痛みの仕組みを理解し、痛みをコントロールする方法を用いることで、患者さんがより楽になるようにすることを専門としています。
  • 緩和ケア認定看護師 - 治療よりも患者さんの生活の質を維持し、症状を緩和することに重点を置きます。
  • がん専門薬剤師 - 薬物療法の基準を設定し、化学療法薬などを取り扱い、薬が確実に正しく使用されるようにし、薬物相互作用や起こりうる副作用などを確認することにより、治療の質と安全性を確保します。
  • 理学療法士 - 患者さんのリハビリテーションを促し、身体機能、運動機能、および呼吸機能を高めます。
  • 言語聴覚士 - 言語障害や嚥下障害がある患者さんを支援します。
  • 管理栄養士 - 患者さんの健康維持や回復に加え、食欲不振、味覚の喪失、体重変化などの症状を取り除くことを目的とする栄養補給に重点を置いた食事計画を作成します。
  • 歯科医 - 治療中に影響を受けることがある口の健康維持を担当します。歯科医の役割は、レーザー療法などの技術を使用した粘膜炎の治療の際に特に重要となります。
  • 心理士 - 病気やその治療、また、生活への影響に関して、患者さんやご家族の方を精神的に支援します。
  • 看護師・准看護師 - 看護師の指示に従って、ケアや薬の投与などの業務を行います。
  • 作業療法士 - 機能に制限がある患者さんの回復を支援し、日常活動を行えるようにします。

がん患者さんの多職種ケアには、上記の専門家やその他の職種の役割を調整した包括的な計画づくりが必要になります。各医療提供者にはそれぞれ独自の役割がありますが、全員がチーム全体で患者さんのニーズを満たすという同じ目標に向かって取り組みます

執筆者:

-    ミシェル・アルティオリ(Michelle Artioli)看護師 - ACカマルゴがんセンター(AC Camargo Cancer Center)で腫瘍学の修士号を取得した腫瘍領域の専門家。ドール研究教育機関(Instituto D’Or de pesquisa e ensino)のティーチング・コーディネーター。    タイス・スカルペッリ(Thais Scarpelli)看護師 - SBEO(Brazilian Society of Oncology Nursing)から認定を受けた、腫瘍領域を専門とする臨床看護師。アレマオン・オスワルド・クルース病院(Hospital Alemão Oswaldo Cruz)の腫瘍看護師ナビゲーター。
 

参考:

1 - PIRSCHELl, C. Interprofessional Collaborations Improve Cancer Care. ONS Voice. March, 2018
2 - Reviewing Cancer Care Team Effectiveness – Journal of Oncology Practice. May 2015 vol. 11 No.3 239-246
3 - (Brazilian) National Cancer Institute (“Instituto Nacional de Câncer”). https://www.inca.gov.br/.
4 - WHO – World Health Organization
5 - IARC – International Agency for Research on Cancer Organization https://www.iarc.fr/.
6 - American Cancer Society, 2020. https://www.cancer.org/.

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