がん患者さんの助けとなるソーシャルサポートネットワーク
がん患者さんは、自分の置かれた新たな現実に適応し、さまざまな治療段階において、多くの身体的・心理的・社会的問題に立ち向かう必要があります1。
がん患者さんは、自分の置かれた新たな現実に適応し、さまざまな治療段階において、多くの身体的・心理的・社会的問題に立ち向かう必要があります1。これらの状況にうまく対応し、生活の質(QOL)を高めるためには、サポートが必要になることがあります。 しっかりとしたソーシャルサポートネットワークを持っていると、患者さんが前向きな姿勢を維持し、病気がもたらす問題に対処できる可能性が高くなります2。
ソーシャルサポートネットワークとその目的は?
ソーシャルサポートネットワークは、患者さんのご家族、ご友人、ご近所の方に加え、医療機関や地域の支援団体などによって構成され、人と人との関係やきずなに基づいてサポートを提供します1。
ソーシャルサポート - ソーシャルサポートとは、がん患者さんにとってもご家族などの身近な人にとっても、身体面・感情面・行動面において有益かもしれない情報や資源をソーシャルサポートネットワークから受け取ることです。ソーシャルサポートネットワークは、サポートを提供する側と受ける側が支え合う互助的なきずなです。ソーシャルサポートネットワークのつながりが強いほど、その手助けは大きな意味を持ちます。そうした手助けには、以下のようなものがあります1:
- 寄り添う - 病院受診や治療に付き添う、一緒に楽しめることやリラックスできることをする、ただそばにいるなど
- 個人的な情報の交換 - 気持ちを吐露する、秘密を共有する、アドバイスを求めるなど
- 情緒的サポート -相手に対する受容、理解、共感、サポートを言葉や行動で表すこと(勇気づける言葉をかけたり、抱きしめたりするなど)
- 実用的なサポートと支援 - 医療チーム、政府、およびNGOなどが提供する教育的・経済的・実用的な支援や、家事などの日常活動の支援
がん患者さんを対象とする団体はソーシャルサポートネットワークの一部?
がん患者さんが同じ病気で治療を受けている(あるいはすでに治療を終えた)人々の団体を探すのは自然なことです。そうした団体は患者さんにとって、わからないことを質問したり、心配なことやフラストレーションについて話したりすることができる、安全で居心地の良い場所です。こうした新たなきずなは、患者さんのソーシャルサポートネットワークの一部となります。また、実際に対面する必要がないこともあり、数千人ものがん患者さんをつなぐオンライングループもいくつか存在しています3。
支援団体の意義 - オンラインであれ対面であれ、支援団体に所属することは、がん患者さんがよく直面する難題である「自分と同じような経験をしている人は誰もいない」という孤独感に対処する助けとなります。ただし、がんと闘っている人はたくさんいますが、1人ひとりの気持ちや体験はそれぞれ異なり、その人だけのものです3。
支援団体の選び方 -自分のニーズに合った団体を探すようにしましょう(例:情緒的サポートを得る、病気やその周辺情報を知る、あるいはその両方など)。実名を明かさずに匿名での参加を希望する場合は、オンライングループの方が適しているかもしれません。また、団体によって組織構成が異なることがあるため、注意する必要があります。どの団体がより適しているかは、患者さん個人のニーズによっても変わります。支援団体には、例えば以下のようなものがあります4:
- 1人または特定のメンバー自身が主導する自助団体やコミュニティグループ
- 資格を持つ人が参加者のカウンセラーの役割を果たす専門家主導の団体
- 専門家がデータ、情報、および教育資料を提供する教育団体
注意点:情報を交換したり、他の人の体験を知ったりするのは有益ですが、症例は人によって異なることや、治療の個別化が進んでいることを、がん患者さんはきちんと理解しておく必要があります。自分のケースに当てはまる/関連があると思われる情報を入手した場合でも、行動に移す前に、まずは主治医と相談しましょう3。
引用文献
1 - Bard BA, Cano DS. The Social Support Network’s Role in the Treatment of Adult People with Cancer (“O Papel da Rede Social de Apoio no Tratamento de Adultos com Câncer”). Psicologia da Saúde 26(1):23.
2 - Kolankiewicz ACB, Souza MM, Magnano TSBS, Doménico EBL. Social support perceived by cancer patients and its relation with social and demographic characteristics. Rev Gaucha Enferm. 2014 Mar;35(1):31-8.
3 - Support Groups for Cancer Patients Multiply on the Internet – Peer Help (“Grupos de Apoio para Pacientes com Câncer se Proliferam na Internet – Ajuda de Semelhantes”). INCA: José Alencar Gomes da Silva National Cancer Institute (“Instituto Nacional de Câncer José Alencar Gomes da Silva”). https://www.inca.gov.br/sites/ufu.sti.inca.local/files//media_root/rrc-22-social-ajuda-de-semelhantes.pdf . 2025年5月閲覧]
4 - ASCO. Psychosocial Support Options for People with Cancer https://www.cancer.org/cancer/survivorship/coping/understanding-psychosocial-support-services.html [2025年5月閲覧]
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