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がんと診断されることによる心理的影響

病期に関わらず、がんと診断された後は、どの患者さんもある程度の精神的な苦痛を経験します。これには、予想される短期的・長期的転帰や治療によるものがあります。時として、そうした苦しみがあまりにもひどく、治療が必要になることがありますが2、それは何もおかしなことではありません。

がんと診断されることによる心理的影響

病期に関わらず、がんと診断された後は、どの患者さんもある程度の精神的な苦痛を経験します。これには、予想される短期的・長期的転帰や治療によるものがあります。時として、そうした苦しみがあまりにもひどく、治療が必要になることがありますが2、それは何もおかしなことではありません。

サイコオンコロジーは、まさにそのためにできた学問であり、1975年に正式に確立されました。サイコオンコロジーの目的は、患者さんが健康状態と自分の身に起こっていることを理解する手助けをし、がんに対する戦略を立てるサポートを提供することです。また、患者さんのご家族に対して病気に関する心理的支援を提供することも目的としています1

がんの診断が患者さんに及ぼす影響

がんと診断されることは、人生を一変させる出来事です。がんと診断された人は、そのネガティブな影響をできるだけ少なくするため、いろいろなかたちで対処しようとします2

よくみられるのは、病気に関する情報を探す、あるいは病気であることを否定しようとするといった反応です。また、これから歩む道のりの支えとして精神的なものや宗教に救いを求めることも多くあります2最もよくみられる心理的影響には以下のようなものがあります3

適応障害 - 人として自立した生活を送るために必要な日々の仕事を行う能力を大きく損なうような症状や行動が現れる(例:不安、抑うつ、行動変容(敵意など)、社会的孤立など)

うつ病 - 日常活動に対する興味や喜びの喪失、合理的思考力の低下、疲労や消耗、睡眠や食欲の変化、性欲の低下、および社会的孤立などの症状が出る

せん妄 - 身体的な異常や薬剤の影響などによって引き起こされる急性の脳機能障害で、周囲の状況を正しく理解できなくなったり、注意力や意識のレベルが変動したりします。幻覚、強い混乱、物忘れ、興奮、不眠などの症状が現れ、日常生活や意思疎通が妨げられることがありますが、原因にもよりますが、多くは一時的な症状です。

がんの診断が患者さんの家族に及ぼす影響

がんと診断されて不安になったり怖くなったりすることがあるのは、患者さんだけではありません。患者さんのご家族も影響を受け、行動に重大な変化が生じることや、怒り、緊張、不安、信じられない・信じたくないという気持ち、否定などの感情が現れることがあり、これらは長期にわたることもあります4

がんの各段階において家族が新たな現実に適応できるようにする家族再構築プロセスが必要になることもあります4。これは、患者さんのご家族も病気によって直接影響を受けるだけでなく、患者さんの治療にも影響を及ぼすためです。そのため、患者さんのご家族も心理的フォローアップを受けることが重要であり、推奨されます5。
 

引用文献・参考

1 - Psychology Logbooks - Times in Cancer Hospital - Number 3 (“Cadernos de Psicologia, Os Tempos no hospital Oncológico, Número 3”). BRAZILIAN MINISTRY OF HEALTH, INCA: José Alencar Gomes da Silva National Cancer Institute (“Instituto Nacional de Câncer José Alencar Gomes da Silva”). http://bvsms.saude.gov.br/bvs/publicacoes/cadernos_psicologia_tempos_hospital_oncologico.pdf [2025年5月閲覧] 
2 - Riba MB et al. Distress Management, Version 3.2019, NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. https://jnccn.org/view/journals/jnccn/17/10/article-p1229.xml [2025年5月閲覧]
3 – がん情報サービス.がんと心 https://ganjoho.jp/public/support/mental_care/mc01.html [2025年5月閲覧]
4 - Dossena DT, Zacharias DG. The Impact of a Cancer Diagnosis on Family Context: Psycho-oncology’s Role (“Impacto do Diagnóstico Oncológico no Meio Familiar: O Papel da Psico-oncologia”). https://online.unisc.br/acadnet/anais/index.php/jornada_psicologia/article/download/17632/4510 [2025年5月閲覧]
5 - Farinhas GV et al. Psychological impact of a cancer diagnosis on the family: a case study on the perception of the caregiver (“Impacto Psicológico do Diagnóstico de Câncer na Família: Um Estudo de Caso a Partir da Percepção do Cuidador”). Pensando fam. vol.17 no.2 Porto Alegre dez. 1679-494,2013. https://pepsic.bvsalud.org/pdf/penf/v17n2/v17n2a09.pdf [2025年5月閲覧]

 

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