がん治療を受ける人にとっての介護者の重要性
治療による副作用は、多くの身体的な変化や心理的な変化につながることがあり、そうした変化が普段どおりの生活を送る能力に影響を及ぼすこともあります。
治療による副作用は、多くの身体的な変化や心理的な変化につながることがあり、そうした変化が普段どおりの生活を送る能力に影響を及ぼすこともあります。そのような場合は、できるだけ生活しやすくするため、誰かに介護者の役割を担ってもらうことができます。介護者として専門の人を雇うこともできますし、ご家族の方から申し出があればお願いすることもできます。
がん治療を受ける人を手助けできるのは誰?
がん治療の副作用の多くは、初回の治療から2週間以内に生じ始め、最長で治療終了の6ヵ月後まで起こる可能性があります1,2。そのため、治療開始時から患者さんをサポートしてくれる人がいるとよいでしょう。ほとんどの場合、その役割を果たすのは配偶者などの家族です。家族と疎遠になっている場合や家族が遠方にいる場合は、患者さんの親しい友人や近所の人が主要な介護者として日常生活を手助けすることもできます2。
介護者は、主に家事全般や治療スケジュールの管理などを担当します2。また、介護者は医師と話をし、どのような症状が予想されるか、どのような症状が現れたら緊急事態であるか、その場合にはどうすべきかを知っておく必要があります2,3。
介護者が担当する仕事の例
治療を受けるがん患者さんのために介護者ができることの例を下記に示します。
家事および身の回りの世話
- 副作用がひどく、患者さん自身でできない場合には、入浴、着替え、トイレの使用などに介護者の手助けが必要になることがある2,3
- 毎日の献立を作成し、食事を作る2
- 症状をやわらげる手助けをする(皮膚の乾燥をケアする、吐き気が起きにくい食事を作るなど)2,3
- 家の整理や掃除を行い、子どもやペットの世話をする3
暮らしの管理
- 受診の予約を入れ、患者さんの治療スケジュールを管理する3
- 患者さんの通院の送り迎えをする2
- 病院に持っていくものを用意し、バッグに入れる(おやつや軽食、本、着替えなど)2
- 食料や日用品の買い出しをする2
- お金や健康保険などの管理を行う2
- 処方された薬を受け取る
情緒的サポート
- これは仕事ではありませんが、介護者は多くの場合、感情面や心理面で患者さんをサポートします2,3。
介護者によくある質問
介護者は通院に付き添うべきですか?
医師の診察や治療に付き添うことにより、介護者は患者さんの健康状態について医師に情報を提供することができるだけでなく、日常生活の変化への対処方法について詳しい情報を入手できます4,5。
がん患者さんに介護者がいなくても大丈夫ですか?
これは、副作用がどの程度がん患者さんの日常生活に影響を及ぼすかによって異なります。症状がひどく、患者さんが車を運転できなかったり、一人で外出できなかったりする場合には介護者の支援が必要になります。しかし、可能な場合は、治療中であっても自分で家のことを行ってもらい、家事についてある程度自立することも大切です。できるだけ生活しやすくするため、1日分のやることリストを作成し、患者さん自身でできるものと助けが必要なものに分類するようにしましょう3,4。
介護者に対する心理的な支援
介護者の負担が大きくなりすぎて抱えきれなくなることがあるため、介護者の心身の健康にも気をつける必要があります。常に患者さんの手助けができる状態でいることにより、介護者は自分自身の健康に気を配る余裕がなくなることが多く、うつ病、不安障害、情動的ストレス、およびその他の問題の発生につながることがあります6。
そのため、介護者も心理的なフォローアップを受けることで、介護者自身のウェルビーイング(心身の健康と社会的な健康)を向上し、がん患者さんのケアに対するモチベーションを高め、感謝の気持ちや自己成長感を促し、患者さんとのきずなも深まるようにすることが重要です。6
介護者のウェルネスの重要性について詳しく知っておきましょう。
引用文献
1 - Practical Guide for Cancer Patients (“Guia Prático para pacientes oncológicos”). http://www.saudedireta.com.br/docsupload/1334403575GuiaPratico.pdf [2025年5月閲覧]
2 - Caregiver Resource Guide. https://www.cancer.org/content/dam/cancer-org/cancer-control/en/booklets-flyers/american-cancer-society-caregiver-resource-guide.pdf [2025年5月閲覧]
3 - ASCO caregiving answers. https://www.rockymountaincancercenters.com/hubfs/ASCO%20PDFs/asco_answers_guide_caregiving.pdf [2025年5月閲覧]
4 - Longacre ML. Cancer caregivers information needs and resources preferences. J Cancer Educ. 2013 Jun;28(2):297–305.
5 - Marchi JÁ, Paula CC de, Perlini MNOG-, Sales CA. The Meaning of Being-a-Caregiver of a Dependent Relative
Suffering from Cancer: Palliative Contributions (“Significado de ser-cuidador de familiar com câncer e dependente: contribuições para a paliação”). Texto Contexto Enferm, 2016; 25(1):e0760014
6 - Delalibera M, Presa J, Barbosa A, Leal I. Burden of caregiving and its repercussions on caregivers
of end-of-life patients: a systematic review of the literature (“Sobrecarga no cuidar e suas repercussões nos cuidadores de pacientes em fim de vida: revisão sistemática da literatura”). Ciência & Saúde Coletiva, 20(9):2731-2747, 2015.
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